こんにちは、金子 泰士です。
WHOから見た鍼灸治療
前回書いたように、鍼灸治療は、経穴(ツボ)を刺激して、経絡にはたらきかけ、臓腑や気血などの変調を整え、正常な状態へ戻す治療です。
古代中国を起源とする鍼灸ですが、こんにち鍼灸はアジアの国々のみならず、欧米でも治療法の1つとして広がりつつあります。
また、WHO(世界保健機関)は、鍼灸療法で治療効果があることが認められる49の疾患を発表し、1989年には361個のツボを認定しました。
鍼灸治療は古くからある東洋医学的なアプローチだけでなく、現代医療のなかでも利用されています。
たとえば、炎症時の痛み、神経痛、手術時の痛みなどを抑える、鎮痛目的の治療を行ったり、西洋医学では原因究明が難しい自律神経の失調による症状を治療したり、アレルギー体質を改善する転調作用など様々な場面で用いられます。
鍼灸の適応症
WHO(世界保健機関)は、鍼灸療法で治療効果があると認めたものには、
テニス肘、肩関節周囲炎(五十肩)、変形性膝関節症などの運動器系の症状
片頭痛、坐骨神経痛、三叉神経痛などの神経系の症状
咽頭炎、慢性副鼻腔炎、気管支喘息などの呼吸器系の症状
高血圧、低血圧、不整脈などの循環器系の症状
胆石症、胆道疾患などの消化器系の症状
夜尿症、尿失禁などの泌尿器系の症状
月経異常、不妊症(女性)などの婦人科系の症状
その他にもメニエール症候群、下痢、便秘、不妊症(男性)、肥満、うつ病などに有効とされています。
ただし、体調や体質によって効果が出づらい場合があったり、WHOの認定が無くても鍼灸で高い効果が期待できる症状も多くあります。
また、癌や病原性の感染症などは、かえって症状を悪化させてしまう恐れがあります。
「鍼(はり)」について①
鍼(はり)
鍼治療で使う鍼は多種多様です。一般的に使われているのは、鍼に柄(え)がついている毫鍼(ごうしん)で、ほとんどがステンレス製です。長さや太さは様々ですが、長さ4~5cm、太さ0.2mmぐらいの鍼が主に使われています。
日本では管鍼法が多く用いられます。管鍼法とは、鍼管とよばれる鍼より少し短めの管を使って施術する方法で、江戸時代の日本で確立されました。
症状に応じて鍼をすぐ抜いたり、しばらく刺したままにしたり、動かして経穴(ツボ)を刺激する場合があります。また、鍼に微弱の低周波電流を流して経穴(ツボ)や筋肉に直接刺激を与える治療法もあります。
「鍼(はり)」について②
鍼のなかには、刺したままにする鍼があります。
ごく短い鍼を斜めに刺す皮内鍼や画鋲型の鍼を刺す円皮鍼がこれにあたります。これらは鍼の上から絆創膏などで固定し、2~3日刺したままにして、持続的な刺激を与える治療法です。皮内鍼の太さは0.12~0.16mm、円皮鍼の太さは0.2mmほどで、非常に細く、刺したままでも違和感や痛みはほぼありません。
また、ローラー鍼や銀杏鍼(いちょうばり)など皮膚に接触させるだけの鍼もあります。鍼を刺さずに経穴(ツボ)や経絡を撫でたり、こすったりして刺激を与えるもので、主に小児鍼として使われます。
その他にも、症状や治療目的によって様々な鍼が用いられます。
「湯薬治療」について
東洋医学で鍼灸治療と共に重要となるのが、湯薬治療です。
鍼灸治療が経穴(ツボ)と経絡を通じて変調した部位に身体の外側から働きかけるのに対して、湯薬治療は漢方薬を服用して変調した部位に身体の内側から働きかける治療法です。
これら二つの治療法は、中国で別々に発達したものですが、方法が違うだけで、主たる治療目的は同じです。
そのため、一方が何らかの理由で行えないときに、代替としてもう一方の治療法を行う場合があります。
たとえば、鍼が苦手だったり、鍼治療に不向きだと思われるときには湯薬治療を行います。
あるいは、漢方薬が苦手だったり、漢方薬の服用が難しい状態のときには鍼治療を行います。
当院の経絡治療、鍼灸治療は
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筋膜リリース (グラストンテクニック)
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