こんにちは、鍼灸師の大久保丈経です。
今回は生活習慣について書いていきます。
医食同源について
東洋医学において欠かせない概念が「未病」です。
「健康と病気の間の状態
(なんとなく体がだるい、冷える、眠りが浅いなど)」を指します。
検査で異常が出ない「未病」の段階からアプローチし、
本格的な病気になるのを防ぎます。
「病気を治す」だけでなく
「病気になりにくい体を作る」ことが東洋医学の大きな強みです。
医食同源(いしょくどうげん)とは、
「日頃からバランスの取れた美味しい食事を摂ることが、
病気の予防や健康維持につながり、
薬を飲むのと本質的に同じ(源が同じ)である」という考え方です。
古代中国の伝統医学思想である、
「薬食同源(やくしょくどうげん)」をベースに、
日本で広まった言葉です。
医食同源の成り立ちと背景
中国には古くから「薬食同源」という思想がありました。
古代中国の宮廷医学では、
医師の中で最高位に位置していたのは外科医でも内科医でもなく、
「食医(しょくい)」と呼ばれる食事管理を担当する医師でした。
病気になってから治療するのではなく、
「日々の食事で体調を整え、病気を未然に防ぐ(未病を防ぐ)」
ことこそが最高の医療であると考えられていたためです。
東洋医学から見た食材の考え方
医食同源を実践する際、
食材を「栄養素(ビタミンやカロリーなど)」だけでなく、
「体がどう変化するか」という視点で分類します。
食材の性質「五性(ごせい)」
食材には体を温めたり冷やしたりする性質があります。
☆温性・熱性(体を温める)
生姜、唐辛子、ニンニク、カボチャ、羊肉、紅茶など
☆涼性・寒性(体を冷やす)
トマト、キュウリ、スイカ、豆腐、緑茶など
☆平性(どちらでもない・穏やか)
お米、ジャガイモ、大豆、キャベツなど

医食同源の成り立ち
冷え性の人が夏の野菜(キュウリやトマト)ばかり食べると
冷えが悪化するため、加熱調理したり
生姜(温性)を組み合わせたりしてバランスを取ります。
食材の味覚「五味(ごみ)」
5つの味がそれぞれ対応する
臓器(五臓)の働きを助けるとされています。
・酸(さん・酸味)
作用 引き締める、汗や排泄の漏れを抑える
代表的な食材には、梅干し、レモン、酢
・苦(く・苦味)
作用 熱を冷ます、余分な水分を排出する
代表的な食材は、ゴーヤ、緑茶、ごぼう
・甘(かん・甘味)
作用 緊張を緩める、エネルギーを補う
代表的な食材は、お米、カボチャ、栗
・辛(しん・辛味)
作用 巡りを良くする、発汗を促す
代表的な食材は、生姜、ネギ、唐辛子
・咸(かん・塩辛さ)
作用 かたいものを柔らかくする、便通を促す
代表的な食材は、昆布、わかめ、味噌
日常生活で「医食同源」を取り入れるコツ
難しい専門知識がなくても、
以下のポイントを意識するだけで効果的に実践できます。
旬の食材を食べる(身土不二)
夏が旬の夏野菜は「体の熱を冷ます」、
冬が旬の根菜類は「体を温める」といったように、
その季節に体が必要とする効能を備えています。
自分の体調に合わせて選ぶ
風邪のひき始めなら「温めて汗を出す生姜やネギ」、
胃が疲れているなら「消化を助ける大根や山芋」を選ぶなど、
からだの声を聞いて食材を選びます。
食べ過ぎず腹八分目を心がける
どんなに体に良い食材でも、
過剰に摂ったり暴飲暴食したりしては
消化器官(胃腸=脾)を痛めてしまいます。
現代医学における「医食同源」
現代では、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)の
予防・改善において食事療法の重要性が再認識されています。
東洋医学的な「体質や季節に合わせた食材選び」と、
西洋医学的な「栄養バランスやカロリー管理」を組み合わせることで、
より健康的で病気になりにくい体づくりが可能になります。
医食同源のメッセージとは
「病気になってから薬を飲むのではなく、
毎日の食事で健康を維持しよう」という心構えや思想のことです。
特別な漢方素材を使わなくても、
旬の食材をバランス良く食べたり、暴飲暴食を控えたりすること自体が
「医食同源」の実践になります。
まとめとして医食同源は、
「食べることは、体を治すこと・守ることと同じ(理念)」となります。

生活習慣病について
生活習慣病は、偏った食生活、運動不足、喫煙、
飲酒、過度なストレスなどの毎日の生活習慣が、
その発症や進行に深く関与している疾患の総称です。
かつては「成人病」と呼ばれていましたが、
加齢だけでなく若年期からの生活習慣の積み重ねが影響することから、
現在の名称に変更されました。
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、
放置すると血管の老化(動脈硬化)を進め、
将来的に心筋梗塞や脳卒中といった
命に関わる重大な疾患につながる特徴があります。
主な生活習慣病には
・高血圧症
塩分の過剰摂取やストレスなどにより、
血圧が平常時より高い状態が続く。
放置した場合のリスクは、
脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、慢性腎臓病
・脂質異常症
悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪が高く、
善玉(HDL)コレステロールが低い。
リスクは、動脈硬化の進行、心筋梗塞、狭心症
・糖尿病
インスリンの働きが低下し、
血液中の糖分(血糖値)が高くなる。
リスクは、網膜症(失明)、腎症(透析)、神経障害
・高尿酸血症(痛風)
リン体の過剰摂取などにより血液中の尿酸値が高くなる。
リスクは、激しい関節痛(痛風発作)、尿管結石、腎障害
・メタボリックシンドローム
内臓脂肪型肥満に加え、
高血圧・高血糖・脂質異常のうち2つ以上を併せ持つ状態。
リスクは、動脈硬化の急速な進行
生活習慣病の主な予防・改善のポイント
・食生活の見直し
塩分を控えめ(1日6g未満が目安)にし、
野菜・海藻・キノコ類など食物繊維を積極的に摂取する。
・適度な運動
ウォーキングなどの有酸素運動を1日30分以上、
週3回以上を目安に行う。
・節酒・禁煙
タバコは動脈硬化のリスクを跳ね上げるため
禁煙を目指し、飲酒は適正量を守る。
・十分な睡眠と休養
ストレスを溜め込まず、自律神経やホルモンバランスを整える。
・定期的な健康診断
自覚症状がない初期段階で早期発見・早期介入を行う。

生活スタイルの基礎について
健康的なライフスタイルの重要性
健康は充実した生活を送る上で、最も基本的な要素の一つです。
身体的、精神的、社会的な bienestar(ウェルビーイング)を含む
広範な概念であり、単に病気がない状態を指すだけではありません。
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、
そしてストレス管理は、健康を維持し、
生活の質を高めるために不可欠な要素です。
バランスの取れた食事の例:地中海式ダイエット
地中海式ダイエットは、
健康的な食生活の一例として世界的に注目されています。
この食事法は、野菜、果物、全粒穀物、豆類、ナッツ、
オリーブオイルを豊富に摂取し、魚介類を適度に、
肉類や乳製品を控えめにすることが特徴です。
心血管疾患のリスク低減や長寿との関連が多くの研究で示されており、
健康的な食生活を取り入れたい方にとって参考になるでしょう。
効果的な運動の例:ウォーキング
ウォーキングは、手軽に始められる効果的な運動の一つです。
特別な道具や場所を必要とせず、
日常生活に取り入れやすいのが魅力です。
定期的なウォーキングは、
心臓血管の健康改善、体重管理、骨密度の向上、
そして精神的なストレスの軽減に役立つことが知られています。
毎日少しずつでも良いので、継続することが大切です。
質の高い睡眠の確保:睡眠環境の整備
睡眠は、身体と脳の機能を回復させるために不可欠です。
質の高い睡眠を確保するためには、寝室の環境を整えることが重要です。
暗く静かで、適温に保たれた寝室はより深い眠りを促します。
また、就寝前のカフェインやアルコールの摂取を控えたり、
規則正しい睡眠スケジュールを維持することも良質な睡眠には欠かせません。
フィットネスアプリの活用
健康管理をサポートするツールとして、
フィットネスアプリが注目されています。
これらのアプリは運動量の記録、消費カロリーの計算、
睡眠パターンの追跡、食事の記録など、多岐にわたる機能を提供しています。
目標設定や進捗の可視化を通じて、モチベーション維持にも役立ちます。
自分に合ったアプリを見つけて、
健康管理に役立ててみてはいかがでしょうか。

痛風について
痛風に対する鍼灸治療は、急性期の激しい痛みの緩和や、
慢性期における体質改善(尿酸値が上がりづらい体づくり)を
目的として行われます。
東洋医学において痛風は、
体内に余分な熱や水分が溜まる「湿熱(しつねつ)」や、
血行が滞る「瘀血(おけつ)」が原因で起こると捉えます。
状態別の主な治療アプローチ
発作時(急性期)
・目的
消炎・鎮痛作用による痛みの緩和。
・施術内容
患部そのものは激しい炎症を起こしているため
直接強い刺激を与えるのは避け、
足の遠位や患部周辺のツボ(太衝、行間など)に優しく鍼を打ったり、
消炎効果を狙ったお灸(遠隔灸)を据えたりします。
発作の合間・予防(慢性期)
・目的
水分代謝や消化吸収機能を整え、尿酸の排出を促す体質改善。
・施術内容
脾・腎などの内臓機能を高めるツボ(足三里、陰陵泉、太渓など)を
中心に施術を行い、全身の血流や代謝循環を改善します。
受けていただく際の注意点
・西洋医学との併用
鍼灸治療は痛みの緩和や代謝促進を助けますが、
尿酸値を下げる根本的な治療には
病院(内科・整形外科)での投薬や食事療法が不可欠です。
病院の治療と並行して取り入れるのが一般的です。
・発作直後の受診
激痛がある発作直後は、まず医療機関で
抗炎症薬などの適切な処置を受けることをお勧めします。
薬物療法と鍼灸治療の併用は、
「尿酸コントロール(薬)」と「痛み緩和・代謝改善(鍼灸)」
という異なるアプローチを組み合わせることで、
より効率的な体調管理が期待できます。
安全かつ効果的に併用するための主なアドバイスと注意点です。
役割分担を理解する
・薬物療法の役割
血液中の尿酸値を下げ、
関節内で結晶化するのを防ぐ「根本原因へのアプローチ」。
・鍼灸治療の役割
痛みの自覚症状の緩和、血流促進、
自律神経の調整による内臓機能(排泄・消化)のサポート。
・水分の十分な補給
薬物療法・鍼灸治療のいずれにおいても、
尿酸の排泄を促すために1日2リットルを目安とした
十分な水分摂取を併せて心がけてください。
どちらか一方だけに依存するのではなく、
西洋医学の確実な数値管理と、東洋医学による
コンディショニングを上手に組み合わせることが大切です。

メタボリックシンドロームについて
日本における診断基準
・ウエスト周囲径
男性:85cm以上 / 女性:90cm以上
(内臓脂肪面積100cm²以上に相当)
・選択①:脂質
中性脂肪:150mg/dL以上 かつ/または
HDLコレステロール:40mg/dL未満
・選択②:血圧
収縮期血圧:130mmHg以上 かつ/または
拡張期血圧:85mmHg以上
・選択③:血糖
空腹時血糖値:110mg/dL以上
放置すると危険な理由
内臓脂肪は単なるエネルギーの蓄えではなく、
さまざまな生理活性物質(アディポサイトカイン)を分泌しています。
内臓脂肪が過剰に溜まると、血圧を上げたり
血糖値を下げるインスリンの働きを邪魔する
悪玉物質が増加し、動脈硬化を急速に進めてしまいます。
改善に向けた基本的なアプローチ
・内臓脂肪の減量
内臓脂肪は「つきやすく落ちやすい」特徴があります。
体重を3〜5%減らすだけで、
血圧や血糖などの数値が大きく改善することが知られています。
・食事の工夫
腹八分目を心がけ、糖質や脂質の過剰摂取を控え、
食物繊維(野菜・海藻)から先に食べる。
・運動習慣
1日30分以上のウォーキングなどの有酸素運動を取り入れ、
脂肪燃焼を促す。

高血圧症について
高血圧症は、血管の内側に常時高い圧力がかかっている状態のことです。
初期症状がほとんどないため
「サイレント・キラー(静かなる殺し屋)」とも呼ばれ、
放置すると血管がダメージを受けて動脈硬化が進み、
重大な病気につながります。
1. 血圧の基準値(成人)
医療機関で測定する「診察室血圧」と、
自宅で測る「家庭血圧」で基準が異なります。
家庭血圧の方がリラックスして測れるため、基準値が低めに設定されています。
・正常血圧
120未満 かつ 80未満
・高血圧前段階(正常高値)
120〜129 かつ 80未
・高血圧
140以上 または 90以上
高血圧症の主な原因とタイプ
高血圧症には大きく分けて2つのタイプがあります。
本態性(ほんたいせい)高血圧症(全体の約9割)
明確な特定の病気が原因ではなく、
塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、喫煙、加齢、
遺伝的体質などが複雑に絡み合って起こるタイプです。
二次性高血圧症(全体の約1割)
腎臓の病気、ホルモン異常(副腎疾患など)、
睡眠時無呼吸症候群、特定の薬の副作用など、
原因となる別の病気が明らかなタイプです。
原因疾患を治療すれば改善することがあります。
放置した場合のリスク(合併症)
長期間高い圧力が血管にかかり続けると、
血管壁が厚く硬くなり(動脈硬化)、詰まったり破れたりしやすくなります。
・脳への影響
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血
・心臓への影響
狭心症、心筋梗塞、心不全、心肥大
・腎臓への影響
慢性腎臓病(CKD)、腎不全(透析が必要になるケースも)
・血管への影響
大動脈瘤、閉塞性血管障害
予防・改善のためのポイント
・減塩(最重要)
1日の塩分摂取量を6g未満を目指します
(ダシやハーブの活用、減塩調味料を選ぶ)。
・適正体重の維持
BMI 25未満を目安に、内臓脂肪を減らします。
・適度な有酸素運動
1日30分以上のウォーキングなどを日課にします。
・節酒・禁煙
タバコは血管を収縮させ血圧を急上昇させるため禁煙が必須です。
・節圧(ストレスケア)と十分な睡眠
ぬるめのお湯に浸かる、
寒暖差を避ける(ヒートショック対策)なども有効です。

糖尿病について
糖尿病は、すい臓から分泌されるホルモンである
「インスリン」の作用が低下し、
血液中のブドウ糖(血糖)が体内の細胞にうまくとり込まれなくなり、
血糖値が慢性的に高くなる病気です。
血液中に糖が溢れた状態が長期間続くと、
全身の微細な血管や太い血管が徐々に傷つき、
深刻な合併症を引き起こします。
糖尿病の主な分類(タイプ)
2型糖尿病(全体の約9割以上)
遺伝的な体質に、過食・運動不足・肥満
ストレス・加齢などの生活習慣が重なることで発症します。
インスリンの分泌量が減ったり、
効きが悪くなったり(インスリン抵抗性)します。
1型糖尿病
自己免疫の異常などにより、すい臓の細胞が破壊され、
インスリンがほとんど分泌されなくなるタイプです。
生活習慣とは関係なく、子どもや若い世代にも多く発症します。
その他の特定の理由による糖尿病・妊娠糖尿病
遺伝子の異常や他の病気・ステロイド薬などの影響で起こるものや、
妊娠中に初めて発見される糖代謝異常などがあります
糖尿病の主な症状と進行
初期の段階では自覚症状がほとんどありません。
しかし、血糖値がかなり高くなってくると、
以下のような症状があらわれます。
・喉が異常に乾く・水分を大量に飲む(口渇・多飲)
・尿の回数や量が増える(多尿)
・体重が急激に減る、体がだるい・疲れやすい
・傷が治りにくくなる、手足がしびれる
放置すると怖い「合併症」
高血糖が続くと血管がダメージを受け、
特に細い血管が集まる部位に細小血管障害(三大合併症)が発生します。
頭文字をとって「し・め・じ」と覚えるのが一般的です。
し:神経障害(糖尿病性神経障害)
足の先の手足のしびれ、痛み、
感覚麻痺(怪我に気づかず足壊疽になるリスク)。
め:目(糖尿病性網膜症)
目の底にある網膜の血管が損傷し、
視力低下や失明に至る(成人の失明原因の上位)。
じ:腎臓(糖尿病性腎症)
腎臓のろ過機能が低下し、
最終的に人工透析が必要になる(透析導入原因の第1位)。
また、太い血管が硬くなる大血管障害として、
脳梗塞・狭心症・心筋梗塞
足の閉塞性動脈硬化症のリスクも大幅に跳ね上がります。
診断と目標値(HbA1c)
診断には「空腹時血糖値」や「随時血糖値」に加えて、
過去1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映する
「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という指標が使われます。
正常値: 5.6%未満
特定健診・保健指導の基準: 5.6%以上で要注意、6.0%以上で受診推奨。
合併症予防のための管理目標: 一般的に7.0%未満を目指します。
食後の血糖値が急激に上昇し、
その後急降下する「血糖値スパイク」は、
血管を傷つけ動脈硬化や糖尿病のリスクを高めます。
普段の食事で少し工夫をするだけで、
この急上昇を大幅に抑えることができます。
食べる順番のコツ(ベジファースト&プロテインファースト)
食事の最初に食物繊維やたんぱく質を胃に入れることで、
糖の吸収速度を遅らせ、
小腸からのインクレチン(インスリン分泌を促すホルモン)の
分泌をスムーズにします。
1. 食物繊維(野菜・きのこ・海藻類)
胃腸での糖の吸収を緩やかにする
サラダ、具だくさんの味噌汁、煮物などを最初に食べます。
最低5分程度かけてじっくり味わうのが理想です。
2. たんぱく質・脂質(肉・魚・卵・大豆製品)
胃の消化運動を遅らせ、満腹感を高める。
メインのおかずを食べます。
脂質やたんぱく質が胃の出口を緩やかにし、
炭水化物が小腸へ移動するスピードを低下させます。
3. 炭水化物(ご飯・パン・麺類)
最後に食べることで血糖値の急上昇を防ぐ。
最後にご飯やパンを食べます。
すでに胃の中に食物繊維やたんぱく質が入っているため、
糖が急激に吸収されにくくなります。
食材選び・調理の工夫
・「GI値(グライセミック・インデックス)」の低い炭水化物を選ぶ
白米よりも玄米・雑穀米・麦飯
食パンよりも全粒粉パン・ライ麦パン
うどんよりも蕎麦(十割がベスト)やパスタ
・食物繊維(特に水溶性)を積極的に摂る
オクラ、納豆、山芋、めかぶ、海藻、大麦(モチ麦)
などに含まれるネバネバ・トロトロ成分は、
糖質を包み込んで吸収を遅らせます。
・酸味(お酢・レモン)や乳製品をプラスする
お酢(酢の物やドレッシング)に含まれる酢酸は、
胃から腸への食用の移動を遅らせる働きがあります。
食前に無糖の牛乳やヨーグルトを少し摂るのも効果的です。
食生活の行動テクニック
・「よく噛む(ひとくち30回)」
噛むことで小腸からのホルモン分泌が促され、
早食いによる急激な糖の吸収を防止します。
・空腹時間を長くしすぎない
朝食を抜いて昼食を食べると、非常に強い血糖値スパイクが起こります。
3食をなるべく決まった時間に摂ることが大切です。

ストレス太りについて
「ストレス太り」は、過度なストレスによって
ホルモンバランスや自律神経が乱れ、体重が増加したり
体脂肪(特に内臓脂肪)がつきやすくなったりする現象です。
「気合や意志が弱いから食べてしまう」のではなく、
ストレスに対する体内の生体反応が直接的な原因となっています。
「ストレス太り」これはよく聞く言葉です。
確かに、ストレスによる体重増加は、
ストレスを発散するために食べ過ぎて、
カロリーオーバーした結果と考えることもできます。
でも、実際にはそれだけではなく、
そうなるべくメカニズムが身体にあるからなのです。
身体がストレスを感じるとき、
それに抵抗するように『コルチゾール』というホルモンが出されます。
このホルモンが持続的に多く出るほど、脂肪がつきやすくなるのです。
しかし、コルチゾールは生きていくために欠かせません。
良い加減のコルチゾールが日々の健康を作っています。
ストレスで太る3つの主なメカニズム
1.ストレスホルモン「コルチゾール」の過剰分泌
強いストレスを受けると、副腎から
「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
コルチゾールには食欲を増進させる作用があるほか、
インスリンの働きを邪魔して、
脂質を体に溜め込みやすく(特に内臓脂肪として)する働きがあります。
2.自律神経の乱れによる代謝低下
ストレスにより交感神経と副神経の切り替えがうまくいかなくなると、
自律神経がコントロールしている基礎代謝や血行が低下します。
その結果、消費カロリーが減り、
痩せにくく太りやすい体質になります。
3.幸せホルモン「セロトニン」の不足
ストレスがたまると脳内のセロトニンが減少します。
脳は手っ取り早くセロトニンを増やして
精神を安定させようとするため、
糖質(甘いものや炭水化物)を強く欲するようになります。
ストレス太りの主なサイン・特徴
・お腹周り(内臓脂肪)から優先的に肉がついてくる
・夜間や深夜に、無性に甘いものや脂っこいものが食べたくなる。
・食べることでイライラを解消しようとしてしまい、
食べた後に罪悪感を抱く。
・睡眠が浅く、朝起きたときから疲れが取れていない。
ストレス太りを防ぐ・解消するためのポイント
「ドカ食い」を責めず、環境を整える
食欲はホルモンの影響によるものと割り切り、
自分を責めないことが大切です。
家にスナック菓子や甘いジュースを買い置きしない工夫をしましょう。
温かい無糖の飲み物や噛み応えのあるものを活用する
食欲が収まらない時は、温かいハーブティーや白湯を飲むと
副交感神経が優位になりリラックスできます。
また、ナッツや昆布など噛み応えのあるものを少量摂るのも効果的です。
質の良い睡眠を確保する
睡眠不足は食欲増進ホルモン(グレリン)を増やし、
満腹ホルモン(レプチン)を減らします。
就寝前のスマホを控え、
ぬるめのお湯に浸かるなど睡眠の質を高めましょう。
自律神経の乱れ(交感神経の過剰な優位や切り替えの悪さ)は、
基礎代謝を低下させ、脂肪を溜め込みやすい体をつくります。
腸内環境を整える発酵食品・食物繊維
「腸は第二の脳」と呼ばれ、自律神経と密接に連動しています。
納豆、味噌、ヨーグルトなどの発酵食品と野菜をしっかり摂り、
腸内環境を整えることが自律神経の安定につながります。
コップ1杯の「常温の水」または「白湯」を飲む
朝一番に水分を摂ることで、
休んでいた胃腸(副交感神経)がやさしく刺激されて動き出します。
内臓の働きが活発になることで、基礎代謝のスイッチが入ります。

