不定愁訴とは
不定愁訴(ふていしゅうそ)とは、
体に何らかの不調を感じて病院を受診し、検査をしても、
「原因となる明確な病気や異常が見つからない状態」のことを言います。
「なんとなく体調が悪いけれど、どこが悪いのか分からない」という、
言葉に表しにくい曖昧な症状が続くのが特徴です
不定愁訴の主な症状の例
症状は人によって異なり、日によって変わることも珍しくありません。
体だけでなく、心にも症状が出ることがあります。
体に出る症状
・頭痛
・全身のだるさ(倦怠感)
・疲れが取れない
・めまい
・肩こり
・動悸
・不眠
・便秘 下痢
・冷え
・ほてり
心に出る症状
・イライラする
・不安になる
・気分が落ち込む
・集中できない
不定愁訴の主な原因
明確な病気がないにもかかわらず不調が起こる背景には、
多くの場合「自律神経の乱れ」が関係しています。
1. 精神的・身体的ストレス
人間関係の悩み、仕事のプレッシャー、過労、睡眠不足など。
2. ホルモンバランスの変化
特に女性は、更年期(更年期障害)や月経周期、
出産などによるホルモンの急激な変化が自律神経に大きく影響します。
3. 不規則な生活習慣
昼夜逆転の生活、偏った食生活、運動不足など。
4. 環境の変化
季節の変わり目(寒暖差)、引っ越し、異動といった環境の急変。

不定愁訴の対処法とケアについて
医療機関での治療と並行して、
ライフスタイルを見直すことが改善への第一歩になります。
・規則正しい睡眠と起床
朝日を浴びて体内時計をリセットする
・バランスの良い食事
決まった時間に栄養バランスの良い食事を摂る
・適度な運動
ストレッチやウォーキングなど、
心地よいと感じる運動を習慣にします。
・リラックスタイムを作る
入浴(湯船に浸かる)、アロマ、音楽などで心身を休ませる。
アロマの代わりにお香でもいいですね。
バランスのいい食事とは
カラダには本来、血液を弱アルカリ性に保とうとする働きがあります。
アルカリ性食品は、
酸性食品よりも多くのカルシウムやマグネシウム、
ナトリウムやカリウムなどの必須ミネラルを含んでいます。
なので、豆類、野菜、海藻類、きのこなどの
アルカリ性食品を積極的に摂ることは良さそうですね。
主な「酸性食品」の例
主にタンパク質や脂肪、糖質を多く含む食品や、
精製された食品が酸性食品に分類されます。
肉類・魚介類(豚肉、牛肉、鶏肉、マグロ、サケなど)
卵
穀類・主食(白米、玄米、小麦粉、パン、麺類など)
砂糖・甘味料
ビールや炭酸飲料
かつては「酸性食品を食べすぎると、血液が酸性に傾いて病気になる」
といった説(酸・アルカリ食事療法)が流行したことがありました。
しかし、人間の体(血液や体液)には、
常にpHを弱アルカリ性(約7.4)の一定範囲に保つ
強力なホメオスタシス(恒常性)が備わっています。
そのため、「酸性食品を食べたからといって、血液が酸性に偏る」
ということは基本ありません。
ただし、現代の食生活(肉や白米、加工食品中心の食事)は
酸性食品に偏りがちです。
偏った食生活は、尿のpHを酸性に傾けて尿路結石のリスクを高めたり、
野菜不足によるビタミン・ミネラル不足を招いたりします。
「どちらが良い・悪い」ではなく、主食や肉(酸性)を食べたら、
それと同じくらい野菜や海藻(アルカリ性)も一緒に食べて、
バランスを整える目安として捉えるのが健康的です。

睡眠について
自律神経の乱れを整えるのには、睡眠のとりかたも大事になってきます。
睡眠のときに分泌されるホルモンと言えばメラトニンです。
夜になると眠くなるのはメラトニンのおかげです。
メラトニンは幸せホルモンと言われているセロトニンから作られます。
つまり、幸せな気分は質のいい睡眠をもたらすと言っても過言ではありません。
「朝日を浴びると良質な睡眠を得られる」と言われます。
というのも、太陽の光を浴びると、
原料でアミノ酸の一種のトリプトファンからセロトニンが作らた後、
ゆっくり時間をかけて夜にはメラトニンに変換されるからです。
トリプトファンのほかにビタミンBやC、
鉄やマグネシウムなどの栄養素も必要です。
つまり、食事のバランスを整えることが、
心のバランスを整えることに繋がるのです。
東洋医学の医食同源の考えにも通じます。

不定愁訴・自律神経の乱れの原因

コルチゾールについて
コルチゾールの働き
血管を収縮させ、適度な血圧を保つ手助けをします。
④体内時計(日内変動)の維持
朝目覚める直前に分泌量がピークになり、体を覚醒させます。
夜に向けて徐々に減少し、入眠しやすい状態を作ります。
分泌バランスが崩れるとどうなる?
コルチゾールは適量であれば体を守る味方ですが、
慢性的なストレスなどでバランスが崩れると体に不調が現れます。
生じやすい症状としては、慢性疲労、体重増加(お腹回り)、
高血圧、免疫低下、不眠・抑うつ感です。
主な原因は、睡眠不足や慢性ストレスなどです。
ポイントは、朝すっきりと起き上がったり、
日中の活動を支えたりするためには絶対に必要なホルモンです。
大切なのは、夜間にしっかり下げてメリハリをつけることです。
睡眠時間とコルチゾールは、
切っても切れない「相利相害」の関係にあります。
睡眠は単に脳や体を休めるだけでなく、
コルチゾールの分泌リズム(体内時計)を
毎晩リセットするためのメンテナンス時間です。
睡眠時間が削られたり質が落ちたりすると、
この精密なシステムが狂い始めます。
睡眠時間が不足したときに起きる3つの変化
睡眠時間が不十分(例えば6時間未満など)になると、
コルチゾールの分泌において次のようなトラブルが起こります。
①夜になってもコルチゾールが下がらない(高止まり)
本来なら夜に向かって急降下し、
入眠時には最低値になるはずのコルチゾールが、
睡眠不足によるストレス反応で高めを維持してしまいます。
影響:深い睡眠(ノンレム睡眠)に入れず、途中で目が覚めやすくなり、
さらに睡眠の質が悪化する「負のスパイラル」に陥ります。
起床後30〜45分で分泌量がグッと増える反応を
「コルチゾール目覚まし効果(CAR)」と呼びます。
睡眠不足が慢性化すると、
朝のピークが作れなくなりフラットな状態になります。
影響:朝起きた瞬間に猛烈なだるさを感じ、
エンジンがかかるまでに何時間もかかるようになります
睡眠不足によるコルチゾール高値がもたらす「負の連鎖」
①脂肪がつきやすくなる(特に下腹部・内臓脂肪)
高コルチゾール状態は、インスリンの働きを悪くし、
脂肪を溜め込む酵素を活性化させます。
②筋肉が削られる
コルチゾールには分解作用があるため、
夜間下がらないと睡眠中に筋肉を分解して糖を作ろうとします。
③食欲コントロールの崩壊
睡眠不足によるストレスでコルチゾールが跳ね上がると、
脳が手軽なエネルギー(高カロリー・高糖質)を強烈に欲するようになります
☆回復のヒント
休日などに1〜2時間長く眠るだけでも、
直後のコルチゾール値の安定に一定の効果があることが知られています。
まずは寝る前のスマホを控えて、
いつもより30分早くベッドに入ることから試してみてください。

自律神経のバランスが乱れることで起こる頭痛
自律神経のバランスが乱れることで起こる頭痛は、
主に緊張型頭痛と片頭痛(へんずつう)の2パターンが多く見られます。
自律神経(交感神経と副交感神経)は
血管の拡張・収縮や筋肉の緊張をコントロールしているため、
その働きが不調になると頭痛が引き起こされます。
1. 緊張型頭痛(最も一般的)
自律神経の乱れやストレスにより、
首や肩、頭の周りの筋肉が緊張して血行が悪くなることで起こります。
・痛みの感じ方
頭全体や後頭部、ハチのあたりが
「ギューッと締め付けられるような痛む」「重い感じがする」。
・発生するタイミング
夕方や仕事終わり、ストレスを感じているとき、
デスクワークなどで同じ姿勢が続いたとき。
・特徴
吐き気や光・音への過敏さは少なく、
体を動かしても悪化しにくい。
(むしろ温めたり軽く動かすと和らぐことが多い)
2. 片頭痛(自律神経の変動に伴う)
副交感神経が急激に優位になったり、
ストレスから解放されて緊張が緩んだ際、
血管が急激に拡張することで発生します。
・痛みの感じ方
頭の片側(または両側)が
「ズキズキ」「脈打つように痛む」。
・発生するタイミング
休日の朝、ストレスから解放されたとき、
天候(気圧)の変化、月経前後など。
・ 特徴
痛みが強く、体を動かすと悪化する。
光や音、においに過敏になり、吐き気・嘔吐を伴うことがある
自律神経由来の頭痛に伴いやすいその他の症状
自律神経失調症による頭痛は、
頭の痛み単体ではなく全身の不調とセットで現れることが多いのが特徴です。
めまい・ふらつき・耳鳴り
首こり・肩こり・背中の張り
倦怠感・だるさ・動悸
睡眠障害(不眠・すっきり起きられない)
胃腸の不調(腹痛・下痢・便秘・吐き気)
和らげるためのセルフケア
緊張型頭痛は、蒸しタオルで首・肩を温める、
湯船に浸かって全身を温める、ウォーキング。
片頭痛は、痛む部分を冷やしたタオルなどで冷やす、
入浴で血行が良くなると痛みが増すので控える、
静かな部屋で横になって安静にする。
共通して効果的なこと
・規則正しい生活
就寝・起床時間を一定にし、自律神経の rythme(リズム)を整える。
・深呼吸
息を長く吐く深呼吸(腹式呼吸)で副交感神経を高める。
・気圧ケア
天気による気圧変化で頭痛が起きやすい場合は、
耳のストレッチ(耳たぶを引っ張って回す)も有効です。
当院の経絡治療、鍼灸治療は
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