入浴により身体に3つの作用が働きます。
①身体が温まる『温熱作用』
血行がよくなり、老廃物や疲労物質の排出も促されます。
②『水圧作用』
水圧が手足の血管や腹部の内臓に影響して、血液やリンパの流れがよくなります。
③『浮力作用』
水中に入ると浮力により体が軽く感じますが、筋肉や関節の負担が軽くなることで脳への刺激も減り、リラックス効果が期待できます。
ゆっくりお風呂に浸かれば、身体の芯まで温まって湯上がり後もポカポカしますし、疲労回復やむくみの緩和といった効果があります。
ただし、ほどほどが大切です。一般的に30分を超える長風呂では、デメリットが起こる場合があります。
(1)脱水症状の危険
冬の入浴でも気をつけたいのが、脱水症状だといいます。長時間温かいお湯に浸かっていると、気づかないうちに汗をたくさんかいて脱水症状を起こす危険があります。
(2)肌の乾燥につながる
お湯に浸かると肌がしっとりしますが、実は逆効果のこともあります。「長く湯に浸かり過ぎると、皮脂などの保湿成分が洗い流されてしまうのです。肌のバリア機能が低下し、乾燥につながります。
お風呂上がりの保湿ケアは必須。肌への潤い効果のあるタイプの入浴剤を使うのも対策となります。
(3)寝つきが悪くなる
入浴後の眠りに影響が出ることもあります。
「43℃以上の熱めの湯に長時間浸かると、交感神経が活性化します。交感神経は、脈拍や血圧、消化などの生命活動を維持・調節する自律神経のうち“活動状態”に働くものです。交感神経が優位になることで、頭が冴えて寝つきが悪くなってしまうことがあるのです。
一般的に眠たくなると体温が下がる言われています。夜のお風呂は睡眠の2時間前に、38℃程度のぬるめの湯で30分までを目安としましょう。布団に入る頃に体温が下がってくるため、スムーズに眠りにつけます。
(4)心臓や肺への負担がある
お風呂の水圧は心地よいものですが、体にとっては負担でもあります。
お湯に浸かる時間に比例して、水圧により心臓や肺への軽い運動効果と共に負担も増してしまいます。するとあまり感じないかもしれませんが、体力も少しずつ奪われていきます。長めに湯に浸かりたいなら、半身浴がおすすめです。冬は上半身が冷えやすいので、浴室内や脱衣場の室温が下がりすぎないようにして、ヒートショックに注意して行いましょう。
デメリットに気をつけて健康的に入浴を楽しみましょう。
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